長泉なめり駅

 御殿場線下土狩駅と裾野駅間への新駅設置を昭和の時代からJR東海さんに要望しておりました。私も上司のかばん持ちで何度も名古屋のJR本社に足を運びましたが、「今の下土狩駅の乗客数では無理ですね。」と取り合ってもらえませんでした。

 そこに、「長泉町へのがんセンター建設決定」のビッグチャンス!がんセンターへの公共交通の最寄り駅の必要性を訴えに名古屋に向かいました。すると相手の反応の違いを感じることができました。県に患者数予測などを頂き、新駅利用者想定などを示しながら、ありとあらゆるチャネルを使いアプローチしていきました。設置に向けた調査に協力いただける約束を得た後は、JRさんとは順調に話が進みました。

 新駅の基本計画を策定する中で、病院の最寄り駅なら、高齢者や車いすの利用者も多いはず。駅はフルフラットにしたいと提案しました。近隣自治体からは東口も欲しい。そうなると駅を横断する通路にエレベータ設置は必須。補助金はあるか・・・

 請願駅の建設費は地元負担が原則です。裾野市をはじめ、地元近隣自治体、企業、団体、個人からも寄付を募り、機運を盛り上げました。駅の南側に寄付を頂いた方々を刻んだ石碑があるのをご存知ですか?

 皆の思いが詰まった新駅が、がんセンター開院に先立ち開業を迎えることができました。